さやさんとお見合い④
あらかじめ予約してあった席へと案内され、さやさんが説明してくれた。
「こちらにランチのコースがあって、パスタやピザ、ドリンクが選べるようになっています。コース以外が良ければ、こちらのほうから選んでくださいね。」
お互いランチコースにし、好みのパスタを注文した。
対面に向かい合って見ると、少し緊張してきた。
「としおさん、今日はこんな遠くまで来ていただき、本当にありがとうございます。なんかすみませんでした。コンシェルジュに希望の場所、いくつか入れたんですけど、ここを提案されて・・・」
さやさんはやはりこの点を気にしているみたいだった。
「そうだったんですね。いや、気にしなくていいですよ!私も可能な場所を入力しただけですし、その辺りはやはりコンシェルジュも考慮していると思いますよ。」
そう言うと、さやさんは少しホッとしたような表情を浮かべる。
コンシェルジュも恐らく、希望地が複数あったならば、なるべく女性側の負担を減らすように調整しているんだと思う。昔でいう仲人みたいな感じで面白い機能だな~と改めて思った。
そうこうしているうちに料理が運ばれてきて、食べながらお互いのコトを話し始めた。