トイレの神様
ここの山間部は本当に店も何も無い。目的地まではまだまだ時間がかかる。まさかその辺に車を止めて立ちションなんてあり得ないだろう。初デートでいきなりそんな。絶対ダメだ。
会話をしながらも、頭の中はトイレのことでいっぱいだった。幸いにもめぐちゃんは気付いていない。気もそぞろに血眼になって車を走らせる。傍から見たらキョロキョロしていて怪しかっただろう。
もう限界・・・そんなとき、トイレの神様が!Σ(゚∀゚ノ)ノ ちょっとした休憩所があり、そこにトイレが!!
「めぐちゃん、ちょっとトイレ寄るね。」
あくまで冷静を装い、事も無げに伝える。
「はい、分かりました。私は大丈夫ですので。」
そう言って車を止めると、小走りでトイレに駆け込んだ。あ~良かった!助かった!
デート初っ端から危機的状況を迎えたが、なんとか乗り越えた。それからは更に会話を楽しみ、映画館がある△△市に到着☆
「私、普段平日休みなので、やっぱり休日って混んでるんですね~」
「休日にしたらマシなほうだよ。さあ、まずはご飯食べよう!」
そうして商業施設へと入っていくのだった。