離婚理由を伝える
話が展開して大事な局面に入ってきた。あらかじめ覚悟はしていたとはいえ、いざ話すとなると緊張してくる。緊張する気持ちを抑えながら一言一言、言葉を選んで話していく。
「めぐちゃん、離婚した理由を話す前に一つだけ宣言させてください。これから話すことは、一切嘘偽りなく話すことを約束します。」
一瞬、めぐちゃんの表情が固まった気がしたが、
「としおさん、それは信じてますから大丈夫ですよ!」
と言葉を返してくれた。
・・・ちょっと勇み過ぎたか。でも性格上、こういうことははっきり言っておきたくなるのでこれは良しとしよう。
そして理由を話す。
「離婚した理由は、よく離婚理由に挙げられるような、酒、ギャンブル、浮気、DVとかでは無いです。相手からのモラハラによるところが大きいけど、それでも一方的に向こうが悪いとも思ってないです。夫婦としてお互い未熟でした。」
正直に、そして目を真っ直ぐ見て話した。
めぐちゃんも真面目に話を聞いてくれている。
「そうだったんですね・・・大変でしたね。私はよく分からないですけど、世の中離婚している人多いですし、身近な従兄も離婚してますから、いろいろありますよね。」
そう言ってうんうんと頷いてくれた。