彼女のお母さんと初対面
胸の鼓動を感じながら住宅街のほうへと入っていく。
そしてついにあらかじめ教えてもらっていたマンションらしきところへと辿り着いた!
ここに住んでいるんだ~とマンションを見上げる。
「もしもし?今着いたよ!多分ここで合っていると思うけど、黒い車で下に停めてるよ。」
「お疲れさまです。すぐに行きますので少し待っててもらっていいですか?」
しばらく待っていると、エントランスからゆかりちゃんが現れた。
「としおさん、遠いところまでありがとうございます。先に荷物載せちゃっていいですか?」
トランクを開けて荷物を入れる。
私がキョロキョロしていると、
「あ、しゅんですよね?もうすぐばぁばと一緒に下りてくると思います。」
しゅんくんはもちろん、お母さんとも初対面。
大丈夫とは聞いているけどやっぱりドキドキしてくるな・・・
すると、手を繋いで一緒にこちらへ歩んでくる姿が目に入った。
自然と背筋が伸び、お母さんへ一礼をする。
「はじめまして!〇〇です。」
「こんにちは、ゆかりとしゅんのことお願いしますね。」
そう言って優しい微笑みで言葉を掛けてくれた。
あぁ、良かった、優しそうなお母さんで。