2回目のデート④
お昼まではまだ時間があり、とりあえずぶらぶらすることに。
「愛ちゃん、なんか行きたい店ある?」
「うーん、特にないかなぁ。」
困った。古い記憶をなんとか思い起こそうとする。幸いいろんな店があるため見て歩いて回ることはできたが、特別会話に華が咲くわけでもなく、少し焦ってくる。
「あ、ゲーセンあるよ。ちょっと寄ってかない?」
「私お手洗い行きたくなりました。どこだろう?」
そんなこんなでお手洗いを探したりで、ゲーセンはうやむやになってしまった。
時間だけが過ぎていき、お昼時になった。
「そろそろお腹空かない?お昼食べたいものがあれば何でも言ってね。」
「ラーメンが食べたいです!」
前回に引き続き2連続ラーメン!そんなこともあろうかとチェック済みだ。
「それなら2駅ほど行ったところに美味しいところがあるよ。車は離れたとこに駐車してあるし、都会だからまた駐車場探すのもあれだから、電車で行こう!」
「えーっ、私あんまり電車好きじゃないんですよ~。暑いし車で行きません?」
・・・これは正直面食らった。
どう考えても電車で行ったほうが効率的だし、車だとお金も時間も余計にかかる。
しかし、そんなことを言うとデートが台無しになる気がしたので、
「よし、じゃあ車で行こっか?ちょっと歩くけど戻ろう。」
そう言って駐車場へと戻っていった。
これくらいのわがままは聞かないとな、そんなことを思っていた。